残念な神様はテンプレのはず。

31/40

2346人が本棚に入れています
本棚に追加
/291ページ
悪魔(仮)が手を振ると、巨大な壁のような長方形の岩が出現し、ステータス画面の文字部分が刻まれていく。 「その中から二つ、チートにしてあげます。つまり、そこの数値で言うと、999ではなく∞…無限。二つだけは神以上の力になれる訳です。」 二つだけか~悩むね。 「ああ、ステータスに記しておきましたが、たいりょくを選べばHP、かしこさを選べばMPも無限になります。HPやMPだけあっても面白くないですからね。」 ただし…と悪魔(仮)は石版をコンコン叩く。 「これは約束の石と言いましてね。刻まれたものは神にも変えられない。つまり、二つはチートになりますが、ほかの能力は、一生今のエイムのままです。」 「う~ん…例えば、山登りをしたり腹筋をしたりして鍛えても、体力や力は変わらないってこと?」 「力に関しては武器、みのまもりやみりょくは装備によって変動しますが。エイムの言う通り、どんなに鍛えても基本の数値はかわりません。」 ちから・たいりょくは鍛えられるだろうから選ばないつもりだったんだけどな… そこは抜かりがない訳か。 でもさ… 「あの、基本的なことなんだけど…」 「なんでしょう」 「神様超えのチートじゃなくてもいいんだけど。」 神様以下はもちろん、最強とか言ったけど、適当にその世界である程度稼げるくらいの力で構わないわけですよ。 そしたら、こんなめんどい制約つけなくても、たぶん色んなチート貰えちゃう訳ですよ。 「俺がつまらないから却下です。」 「なるほどねっ!」 心の底から納得のいく理由でした。
/291ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2346人が本棚に入れています
本棚に追加