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「で、『今回は』何なのよ」 「建設的に議論をする筈が壊滅的な議論になってしまっただけだよイリューア」 リビングでソファに腰を掛ける腐れ縁の幼馴染に声を掛けたら謎掛けの様な答えを返されてしまった。 「……頭痛いわ」 「ああ、私もだ」 私の目の前で頭を抱えて落ち込んでいる幼馴染、フレイ・ライトハウス・トラディスは『銀河連邦帝国皇帝』なんていうとんでもない地位の男なのだ。 『皇帝』としての奴の仕事振りに関しては全く以って非の打ち所が無い完璧なもので、『歴代皇帝の中でも数本の指に入る賢帝』だと云う専らの評判なのだが、こと『妻』の由宇紀ちゃんに関しては全くどうしようもない『阿呆』だ。 少なくとも私はそう思う。
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