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「気になる!
そんなだるそうに『はあっ』とか言っといて『気にするな』とか。
又疲れ溜まってるんでしょ。
今日から学校休んじゃえば?」
「いや、それは無い。
ただ、最近由宇紀が笑ってる顔を見てないなと思っただけなんだから」
覗き込んできた由宇紀の頬に触れてそう言うと小さな声でごめんと由宇紀は言う。
「えと。何かさー、ちょっと緊張しちゃって」
「祝賀会がか?」
「え?えぇ。
まあ、そんなところ、かな」
少し言い澱む由宇紀。
何故かこれ以上は聞かないほうが良いと『能力』が告げる。
「そうか。
何か良い方法を考えねばならないかな愛しい君?」
「何の?」
「『緊張しないで済む方法』をさ」
理由は聞かずに話を逸らす私に君は気が付いているだろうか?
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