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エントランスに入ると、そこには両手で口を押さえて吃驚顔のまま固まっている由宇ちゃんと、白瀬君を支えている陛下の姿があった。 「おはよう、ございます?」 恐る恐る声を掛ける。 「ああ、おはようヤヨイ。 どうしたんだい?そんな吃驚した顔をして」 完全に『洸家 炎』として私、春日音弥生に話しかけてくる陛下に、私は由宇ちゃんの事を指差した。 「あ、あの。 由宇ちゃん、何か有ったんですか?」 「え?ああ。 朝からちょっと衝撃的な親子喧嘩を見ちゃったんでね、それでさ」 由宇ちゃんの方を見てから陛下は肩を竦めてそう言って。 その陛下の腕の中で白瀬君が身じろぎをした。 「うあ、あぁ。 僕もかなり衝撃的だったな。 あんな兄貴で洸家は良く平気だな」
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