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「由宇ちゃん大丈夫?」
心配になって声を掛けてみれば首を縦に振る由宇ちゃん。
思い出さなきゃ平気、思い出さなきゃ大丈夫、と呪文の様に言い続けているところを見ると結構ショックだったみたいだ。
「はあ。
あのね、西園寺さんがそんなじゃあ僕が吃驚出来なくなっちゃうよ」
「その方が良いと僕は思うよ。
由宇紀に感謝して、マサナオ」
肩を竦める白瀬君の事を軽く叩きながら陛下がそう言って、学校に行かないとねとエントランスを後にした。
私達は慌てて追いかけていった。
外に出た瞬間、寒そうに手に息を吹きかける由宇ちゃんにぴったりとくっついてみる。
明日から当分会えないから、今の内に由宇ちゃんと触れ合っておこうかな、何て思っちゃったのだ。
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