~1~

7/7
前へ
/97ページ
次へ
「そんな事言わなくても判っ」 「去年はあんた一人だけで出席だったでしょうが。 『託宣中』で」 何かを言おうとするフレイの言葉じりを取り上げてやる。 去年の生誕祝賀会は由宇紀ちゃんがセントラルソウルと接触を始めたその初日に有ったのだ。 フレイもそうだったが皆妙に落ち着かない状態での祝賀会で、早々にお開きになったのを思い出す。 「……そ、そうだったな」 去年のことを思い出したのだろうフレイがそう言って、暫く黙り込んでしまった。 「先ずは由宇紀を連れ戻さないと。 謝らないといけない」 ソファから立ち上がりながらフレイが言うので『そうしなさいよ』と告げてから私は医務室に戻ることにした。
/97ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加