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舞姫の遺書で記されたものによると、その子は生きていれば佐ノ助と同い年になるとあったらしい。
そこで、佐ノ助はずっとエリーを探していたのだという。
かつて母を殺した強欲な男とそれに従う暗殺者が、エリーを始末しようとするのを防ぐために。
子がいたことが親族に知られれば、遺産は子に引き継がれる。
そうすれば、男が母の親族を騙し信頼をかちとり手に入れた遺産相続の話は、白紙になってしまう。
それなら子の存在が知られる前に、世から消してしまえばいいと強欲な男は考えた。
遺書を読み、男の手から守るため、生きているかも分からないエリーをずっと探してくれていたのだという佐ノ助に、エリーは感謝した。
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