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俺は硬直した。
『怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。』
その女はゆっくりゆっくりと顔を上げていった。
俺は想像した。
口が割けているのか?
それとも、顔が青白く恐ろしい顔をしているのか?
しかし、俺の予想は裏切られた。
「あれっ?」
俺は腑抜けたような声を出してしまった。
整った顔、そして血色が良い。
俺は顔をポッと赤らめた。
すると、その女性?いや、女の子が、
「おはよう。やっと会えたね。」
女の子はそっと微笑んだ。
しかし、俺は何も答えられない。
目の前の状態が飲み込めなかった。
「どうやら状況が飲み込めていないようね。なら、私が説明してあげる。」
すると、おそらく霊であろう女の子が説明をし始めた。
「私は月島美希。17歳。生き霊よ。」
俺は何も答えられなかった。
生き霊?
なんだそれは?
色々なものが俺の頭を駆け巡った。
「生き霊についての説明も必要?私はこの世とあの世の境にいる人なの。私は生きているといえば生きている。けど、死んでいると言えば死んでいるの。」
「それって、どういう事?」
俺は思わず聞いてしまった。
「私は一度死んだのよ。けど、魂だけは……。」
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