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白く、ぬらりとした魚になったオウムは、井戸の底からブローチをくわえて水面に浮かび上がる。
途端に羽毛の生えたオウムへと再び変化して、古井戸の縁に飛び上がった。
「あ、ありがとう。助かったわ。」
オウムの口ばしから急いでブローチをもぎ取り、胸に縫いとめた。毛織の上着でブローチをしっかり隠す。
「では、お嬢さん。困っている僕の頼みも聞いて下さい。」
「ええ、どうぞ。何なりと欲しいものを仰って。」
毛づくろいをしたオウムはシャンと背筋を伸ばし、目元を歪めてニヤリとした。
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