始まりの後悔

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…睨み合う こいつは躊躇なく顔にスタンガンで電流を流すだろうな 下手なことを言えないだろう 「………もう良い……仕返しにしてはやり過ぎだ……」 「…嫌よ…私は自分が強いからって……弱い相手に暴力を振るうのが…大嫌いなの…」 「………それじゃあ今お前ががしてるのは何だ?」 「っ………それは……」 「同じだろ…お前がしてるのは…『暴力を本当に憎む者は暴力はしない』って知ってるか?」 少女の体が震えていく 「だから……やめろ…… …な?」 少女はスタンガンを震えながらも下ろそうとはしない 「………………………」 「…………………」 お互い何も言わない それは自分の正しいと思いした事が全否定された それは心にグサリと突き刺さるだろう 「うぅ…………………」 そして沈黙は少女の泣き声で終わりを告げる 「うぅぅぅぅ………………」 膝をつき震える少女 「………………」
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