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次第に少女の震えは大きくなっていく
「くくくく…………」
おかしいと気づくのには時間はかからない
「く…くくく……くくくく………」
彼女は泣いているんじゃない
「あははははははははははははは!!!!!!!」
彼女は笑っているんだ
「……何がおかしい?」
「あはははははは…………ははは……はぁ……好きになったわ…あなたのこと…」
「…………??」
何を?好きになった?
「あなたのことなら…… きっと………」
「……勝手に話を進めないでくれないか?……イマイチ話についていけないんだが……」
「私はあなたを気に入って好きになった……それだけのことよ」
なるほど……恐ろしい奴に好かれたってことか
「………断る方法は?」
「私が死ぬか…あなたが死ぬかそれだけよ」
恐ろしい奴に好かれてしまった
が
女子に好かれるのは嫌だ
「……露骨に嫌そうな顔しないでくれる?」
「…嫌だから」
「何で?女の子に好かれるって嬉しいことでしょ?」
「……嫌な事は嫌だ!!」
「何で?私は女子でもカワイイ部類に入ると思うけど?」
「自分でそういう事言う奴に限ってブスだ!!!」
「あら…私はブスなの?」
「ブスではない………」
「なら何で?」
「いつか……………いつか傷つける日が来るかも知れないから…」
「……なら大丈夫ね……」
「……何でだよ」
少女は目を逸らし
空をまた見つめ始める
「………言ってくれよ」
………少女は答えない
沈黙が続く…
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