始まりの後悔

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「それで……」 「それからどうした?」 きっと僕の発想の90度…いや…450度ぐらいを進む発想をしてくれそうだ 「……で『黙れぇ……黙れぇ』って睨んでみたの」 角度という壁を超えると予想したのに対して次元の壁を超えていたみたいだ 「…そ…それで?」 「たしかに電車の中は静かになったわ……」 それは……いきなり騒いでいるアホ達を少女がぶつぶつと何かを言いながら睨みつけたからだろう 「……はい…次…」 「…?……それで下車したらアイツらが絡んで来たのよ…」 「なるほどな…それでアイツらが…」 「ねぇ…それで…どっちが悪いと思う?」 普通の場合…女子が一方的に絡まれる………見る側からしたら助けたいと思ってしまう この場合…まず少女が喧嘩を売り、殴られたが一方的にボコボコにした………見る側からしたら痛ましく思ってしまう 「うん…4対6でお前が悪い」 「…なかなか僅差じゃないの」 とにかく分かったことはコイツが悪い それに事実を知って溢れ出てくる気持ちは後悔のみ 「はぁ……一時限を欠席してまで助けるほどじゃなかったな」 「あら……私は良かったわよ…」 「…どこが?」 あの鬼のような強さならば一人で戦い勝てただろう どちらかと言えば僕が助けに行ったせいで殴られたと言っても良いだろう そのどこに『良かった』という言葉がでるのだろう ………考えてみる 少女も答えをすこしの間待ってくれるために、すこしの間の沈黙…… 分かった!!!!!! 「殴られた時に頭に異常をきたして、その答にたどり着いたとか?」 「……殴られている時に思ったけど人を怒らせる天才ね」 間違ったことは言わなかったはずだ
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