始まりの後悔

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そして少女を無視して学校へ走っていく が 学校へは歩いても5分もかからないぐらい近くにあるため 走っていけば2分ぐらいで着いてしまうため、あっという間に学校に着いてしまう そして、校門前に着くと校内からは何も聞こえない 時計を見れば休憩時間は終わり、2時限が始まっている 「ったく後悔だ……アイツと関わったせいで遅れた……って」 ここで初めて少女の名前を知らないことを思い出す あんな奴らから、あんな目にあってまで助けようとした少女の名前を 何となく気になって助けにいった少女の名前を僕は知らない 別の高校だから、もう会うことはきっと無いだろう 普通の僕なら後悔するだろう しかし 「まぁ………良いか…」 不思議と後悔の気持ちは出て来ない それは 少女とはまた会える気がするから けれども 会いたくないと思う自分もいる それは アイツの発言のせいで あれ以来、人と人との深い関わりをもたないようにしてきたのを 少女と会うことで壊される それが嫌だ けれども また会えるんじゃないかなって思う自分もいる そんな不思議な気持ちを抱えて、自分のクラスである2-4の教室へと歩いて行く 教室の前に立つと騒がしい声がもれてきていて、ドアを開けば声がまるでサイレンのように飛び出てくる 入って行くとクラスの騒がしいグループの一人が僕に話かけてくる 「おっ!!!桜、また遅刻か~?」 「まぁね…」 「お前は出席たりねぇんだから早く来いって…山田が言ってたぞ」 山田とは担任のことである 「ははは…了解了解」 軽く流して自分の席に着くと、またうるさい奴が話かけてくる 「桜っち~また遅刻したのか~?」 「…ちっ………いつも通り、何となく遅刻してみただけだけど」 「いつも通りに遅刻したって…やめろって言ったじゃん、そういうの………後、何で舌打ちしたのかな?」 「…気にするなって」 「気にしない方がおかしいって!!!!」 コイツの名前は浜崎祐介、前の席でどこのクラスにも一人はいる、『面白くないタイプのうるさい奴』である コイツとは何故か変なところで気が合うためか 一応、クラスで1番良く喋るってことになっている
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