始まりの後悔

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教室は少女が美人かどうかをヒソヒソと話している 転校生の少女はまだ廊下で待たされているためにまだ顔が見えない そんな中で山田の転校生の紹介の話は続く 「転校生の花村風花さんは、ご両親の仕事の都合で引っ越して来た、仲良くしろよ。それで……」 あの少女に似合うような…似合わないような けれど僕が名前から想像する少女はあんなことはしない… きっとあんな暴力少女とは違うだろう… なんて思ってみる 「……というわけだ。花村、入って来なさい」 ………そして山田の話が終わって、ドアが開き転校生が入ってくる 転校生の顔が見えて僕は絶望する 転校生は……やはり、あの少女だ 「何で違う制服?」 「…そんなことよりもカワイイぞ」 「カワイイじゃん」 「うん……カワイイ」 コソコソと男子の話し声が聞こえてくる 「……カワイイじゃん!!!桜っち!!!!あの子なのか?」 馬鹿の声も聞こえてきた 「……そうだ…アイツだ…」 「やるね~このこの~」 「…やめろ…今はここにいることを知られちゃダメだ…静かにしろ」 「…?どうして?」 「良いから黙れ…」 そして少女は…風花は自己紹介をする 「…こんにちは……花村風花です……よろしくお願いします」 そっけなく自己紹介をする ここまではアイツに僕がここにいることはばれていない あとはひたすら寝ていれば気づかれずに過ごせる しかし 山田の発言は僕を後悔の海に突き落とす 「んじゃあ~時間もあるしな、お前らも自己紹介するか?」 マジか しかも場の空気は…… 「やろうよ!!!!」 「さんせーい!!!!」 「やろうやろう!!!!」 『やる』で一致らしい
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