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「ねぇ…桜くんって…」
「うん……何でマスク?」
「それに眼鏡?」
「普通に不審者よね」
心に刺さる言葉というナイフ
しかし
風花にばれないようにする方が大切である
「…桜どうした?」
声を出せば気づかれるかも知れない
しかし、風花は少し目を輝かせ始めている
ここは声色を変えて話す
「にゃんにもにゃりません!!!」
「……ふざけずに自己紹介をしなさい」
無理か……
「……はい」
「…………あら?」
風花は完全に目を輝かせる
「ほら…早くしなさい」
さすがに山田の言うことは無視できない、仕方なく名前を言う
「……二堂桜です。よろしくお願いします」
風花は僕の声を聞くと嬉しそうに少し笑う
クラスの男子の声も聞こえる
「おい…花村さんが笑っているぞ」
「…何が面白いんだ?桜の不審者姿か?」
「んな馬鹿な……」
そして
この馬鹿も
「桜っち~!!!ウケてる、ウケてるよ!!!!」
「えぇい!!!僕にかまうな!!!!」
「もうマスクと眼鏡外しちゃえよ~」
僕の顔を隠すマスクと眼鏡を外す馬鹿
「や…やめろっ…」
全力で取らせまいとがんばるも
すぐに取られてしまい
顔を風花に見せてしまう
「……あら…やっぱりあなたなのね!!!!」
風花はとても嬉しそうに微笑む
…カワイイと思ったのはきっと気のせい
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