13人が本棚に入れています
本棚に追加
「またねー」
「ばいばーい」
下校時刻5分前。
教室の中にいる人は、少しずつ減っていく。
「紗耶…彼氏さんがお待ちだよ」
柚紀が、私に呼びかける。
「ん…ちょっと待って。あと、少しだから…」
私は、帰り支度を急ぐ。
「毎日、好きな人と帰れるなんて咲耶が羨ましいなー」
柚木の呟きに、笑って誤魔化す。
私は、中学校生活最後の1年にして、人生初の彼氏ができた。
最初のコメントを投稿しよう!