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「へぇー!でも誰か入れてくれるかな?」
「大丈夫だって苺花。きっと、誰かが悩みを打ち明けてくれるよ。」
俺は自信満々に答える。その時、部室のドアがキィ...と音を立てた。
「あ、輝じゃん。どこ行ってたんだよ?」
ドアからひょっこり出てきたのは、片手に漫画本を持ったあっきーだった。
「この前音楽の授業の時、漫画読んでたらきりっくに取られた。」
「なるほどな。」
きりっくとはこの学校の霧野 空海先生のことで、俺達の部活の顧問だ。名字の如く霧みたいに影が薄い先生。
「でも、いなかったから違う先生に返してもらった。」
「そういえば、ここ2、3週間部室に一回も来てないね。」
苺花がカレンダーを見ながら言った。
確かに。5日に一度は来てたのに。
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