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ここ、那谷中央小学校の5年4組に所属する堀田 啓祐(ほった けいすけ)は特にお金持ちでもなければ、貧乏でもない。 テストも平均点付近をうろつく位で頭が良いわけでもなければ悪いわけでもない。 友達は多くよく遊びはしゃぎ回ってるが、クラス活動には端の端で流されるタイプだ。 ある日の昼休み 「ちょいちょい。今のはトラベリングでしょうがぁぁぁあ」 啓祐は必死に抗議する 「いや、あれはギリギリ2歩で止まってた」 啓祐の友達、5年生になって同じクラスになりそれ以来仲の良い「小笠 綾」(おがさ りょう)も必死に言い返す 「嘘だ。伸明からパス貰って1回飛び跳ねてから2歩で歩いたじゃねぇか」 「それは…アレだ…ボールを受け取って着地した時の地面からの反動で浮いちまったんだ」 「いや、それがトラベリングじゃん。みっぺ的にはどうよ?」 「うーん…どっちでも良いんじゃない?」 パスを綾にだした帆波 允彦(ほなみ みつひこ:通称みっぺ)は軽く悩み抜いた末に曖昧な返答をする。 「いや、実は浮いてるように見えて実はつま先は地面に着いてた。これなら反則にならないだろ」 啓祐は絶句した。 (そこまで反則にしたくないのかよ) 結局トラベリングはボツになって試合は続けられる
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