1.カンと天然は同居できる

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顔が引きつりそうになるのをなんとか堪(こら)え、 「はい。わかりました」 とだけ答えて、再び机に向かう。 課長の気配も、背後からあっという間に消える。 「槇課長~3番に○○の××さんよりお電話です。 あと、俺も誘ってくださいよー」 「おう、ありがとう。 分かった、お前も今度な」 「え、俺も、俺も~」 他の部下のおねだりに、陽気に応えながらエリート課長:槇は、自分のデスクに向かっていく。 いっそ僕じゃなくて、他の奴と行ってほしいんだけど… 落ち込んでいる理由は、絶対に言えない。 言いたくない。 「はぁー」 課長が気付かないくらい離れたところで、止めていた息を思いっきり吐き出す。
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