1.カンと天然は同居できる

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ぽーんぽーんぽーん…ぽーんっ 12時を報せるのチャイムが鳴った途端、多くの社員が席を立って駆けだしていく。 「急げっ」 「今日こそA定!」 この会社には社食があり、味も価格も納得いくものだが、いかんせん席が少ない。 いつも場所取りの争奪戦になっている。 「私たちの席もよろしく~」 菅野が甘え声で男性社員に声をかけている。 さっき依頼したコピーは、まだ手元に来ていない。 60P×6部にどれくらい時間をかければいいんだよ、あの腰かけ女は! 彼女にとっては仕事を全うするよりも、将来の相手をゲットする方が大切なのだろう。 その証拠にか、僕が座ったまま彼女を睨みつけても、気にした風もなく去って行かれる。
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