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店の前に立ち、葉七は元気よく、二人の背中に向かって言った。
「ん、ここにしましょう」
晋作と稔麿を見送っていたら、後ろから声が聞こえた。
「あ、いらっしゃいませ!」
急いでくるりと後ろを向くと、そこには青年が九人……いや、若干少年が三名と青年六人が立っていた。
全員、顔立ちがとても良い。
(今日はカッコいい人たちがいっぱい来るなぁ……)
さっきのお客……晋作と稔麿も本当にカッコよかった。
もし未来で生きていたら、アイドルやモデル、俳優さんになっていたかもしれない。
(いや、絶対になっている。超が付くほどの有名人になっているよ)
葉七は勝手に、『もし、晋作と稔麿、あとさっきの九人が有名人だったら』を想像する。鼻血を出さない程度に。
「すみませーんっ! 注文お願いしまーす!」
「あ、はーい!」
さっきの九人のグループに呼ばれた。葉七は想像を中断し、急いで近づく。
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