僕の世界と君の世界

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僕は新たな世界に胸を踊らせていた。 今日は、中学校の入学式。 今日、僕は中学生になった。 何の変哲もない、至って平凡に12年間生きてきた僕でも、義務教育なんだから普通に中学校は通える。 僕は一年一組の一番後ろの席だった。 まだ空席の隣の席を見ながらどんな人が座るのだろうと思考を巡らせる。 ちゃんと話せるだろうか。 仲良くなれるだろうか。 不安だった。 「おぬしが儂の隣か?」 なかなか珍しい喋り方をする女の子が、僕の隣に座る。 どうやら僕の隣の席に座るのは彼女らしい。 「おぬし、名はなんという? おお、その前に儂からじゃな」 彼女は神様のような、輝かしい笑顔を僕に向ける。 そして。 「儂の名は――」 僕の隣の彼女は、お金持ちでもお嬢様でもない、僕と同じように平凡に12年間生きてきた少し世間知らずの可憐な女の子だった。
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