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――――高校に着いて、教室の前で深呼吸をした。
「ふぅ…よし!」
ドアを開けて、自分の席に着く。
こういう時、まずは前の席の子に話し掛けないと…
「あっあのっ「キャーーー!!!琢也くんよーー!!」
声をかけようとしたとき、女の子たちの声にわたしの声は掻き消された。
その声に後ろを振り向くと、いかにもモテそうな顔立ちで、眼鏡をはめた男の子が女の子たちに囲まれていた。
「動けないんだけど。退いてくんない?」
冷たくそう言うと女の子たちはサッと退いた。
男の子は前に進むとわたしの隣で止まり、横の席に座る。
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