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母様はたびたび私をモデルにした物語を聞かせてくれた、
その物語を私は想像する。
とても幸せな時間だった。
母様はその物語を紙に書く。
ずっと小説を書くように。
いや、もうこれは
小説と言ってもいいのかも知れない。
私は、それを纏める仕事を良く手伝っていた
「ちょっと休憩~」
私はそれだけ言うと家から出た。
今思えばこの行動も
母様の言っていた通りだったのかも知れない
私は近くの花が沢山咲いている場所に行く
家族の中で私以外知らない秘密の場所だ。
そんな花が沢山咲く場所に、
黒い髪の少年が寝そべっている。
正直言って、私は驚いていた。
同い年ぐらいの少年が、
こんなに花が咲いている場所で
寝そべっているのもそうだが、
私には静かに目を閉じ、
泣いているようにも
見えてしまったから………。
私は少しだけの休憩だった事など忘れ、
少年に声をかけた。
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