たんぽぽ。

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「東雲くん、顔赤いよ」 「カオルもね。あと、東雲くんじゃなくてさ、翔って呼んでよ」 「ええ?」 「いや?」 「いやじゃないよ!いやじゃないけど…」 「じゃあ呼んでよ」 「……か、翔…くん」 「はは…可愛いいなぁ本当にさ」 へ?…えぇ!? いきなり抱きついてくるとか… 心の準備が… 「翔くんっ…ちょっと…恥ずかしいよ」 「まぁ良いじゃない。春なんだから」 「春、関係ないよ」 「あるある」 もう…調子こいちゃってさ うかれちゃってさ たんぽぽの綿毛みたいにさ 僕の心までフワフワうかれちゃってさ 「翔くん、これからもよろしくね?」 「死ぬまで離してやんないから安心しろって」 あーあ、なんだか今 春が来たする たんぽぽ。 終わり
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