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俺の思ったことを察したのか、すかさずもう一撃、顔面に蹴りもらう。
鼻に痛みが走り、涙がでる。
するとキリカを支えていた糸が切れ。
感情が溢れ出す。
生きていた、鼻から滴る血をみて、また涙がでる。
形はどうあれ命があった。
生まれてこのかた運というものに恵まれたことはなかったが、土壇場で命を拾った。
報われない人生だったが、キリカには大事な人生だった。
大切な人もいたし、貧しいなりに暮らしていた。
鼻血をだし、泣き、笑う、おかしな俺に、少女はもう一度問う。
「体がどうなってるかしりたいでしょ?」
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