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プロローグ
…夜………暗いな…。
どうしたものか…………あんなに月が綺麗なのに……切なく感じるよ………まるで……あの頃を思い出す……。
「こんな所で何ねっころがってんだ…?」
おっと、来たな……起き上がらねぇとまた説教されちまう…。
「今晩の月の鑑賞……って言えばいいか…?」
「そんな事ばかりやっていたら…風邪引くぞ……。」
月の鑑賞……ただそれだけ言えば、俺は身体を起こした…。
相手は俺にちょっとした注意を告げ…。
「ははは……心配してくれてんのか…。」
「いや、別にそう言う意味ではない
風邪を引かれたら……次の戦闘が思い通りにはいかまい…。
それに、………君は毎晩……あの月を見て悲痛な言葉を発している…。」
「おいおい盗み聞きかよ…。
まぁ、……確かに…他者からみれば悲痛かもしんねぇがよ。」
悲痛か……悲しめた笑みで俺は俯いた……。
「聞きたいか……俺の過去…。」
「…………。」
相手は無言で頷いた………。
「聞いて後悔すんなよ……ギド……。」
「後悔しないさ……君の話す事はほとんど悲惨だからね……今更そんな事は遅いとみる。」
痛い所突かれた……まぁごもっともだ……。
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