第一章『虚ろな記憶』

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第一章『虚ろな記憶』

ここは……どこだ……… ………凄く暖かい所だな… ……で……この子は誰だ ……見覚えがない………と言うより知らない…… …あれ……そう言えば僕は一体……だ…。 「ん、んぅ………あ……おきた…?」 目が覚めたら見覚えのない暖かな部屋、自分はベッドの上で寝ていたのだろうか……………きっとそうなんだろう………そして上半身を起こし、たまたま目に映ったのは、自分の寝ているベッドに寄り添うように寝ている……ピンク髪のセミロングの少女だ……。 自分が目が覚める? に続けて彼女も目が覚めた、眠そうな表情で自分と目が合い、小さい声でユックリとしたトーンでそう聞く。 「え………あ……あぁ……たぶん……かな?」 どう対処すればいいのか、ちんぷんかんぷんでいた……そして曖昧な答え方となり……。 「そう、………よかった……えっと……あなた……何…?」 「えっと……何って、そういう君こそ何?」 また相手はユックリなトーンで喋り、今度は名前を尋ねてきた………え……名前? …………なんだったっけ………思い出せない………。 ええい、思い出せないから何でもいいからごまかせ!! 自分の名前が思い出せい為か、ごまして逆に聞き出す…。「……わたし…? わたしの名前………シズク………。」 相手はまたしてもユックリとしたトーンで喋り、自分の名前を言った……と言うより……普段からこの喋り方なのか……いまだに眠そうな表情………コレが通常なのか…………なんか……凄く神妙だ……。 「……あなたは………」 「え………?」 「シズク……名前教えたよ……あなたは何……次…あなたの番……」 自分の名前を言った為か、やはりごまかせず 相手はコチラの名前を聞く……切迫詰まったぞおい……凄く焦りはじめ……。 困った……。 すなおに言うべきか……わからないって…。 そんな事を思いながら額に一粒の汗がただれ込む…。 ヤンばい……って…。
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