第一章『虚ろな記憶』

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どうしたモノか……。 なんだかサッパリ以上にわけ解らなくなってきたぞ……。 「……わからない……の…?」 ………げっ……!? 焦るに焦った……だけど……それは事実、実際……何も覚えてやしてなかった………。 ただ弁解の余地もない………どう受け入れればいいのかもわからない………ただ……なんとなく……ユックリと頷く事しかできなかった……。 「……そう………名前……知らないんだ……。」 相手は残念そうに、悲しめた表情で言った……。 な、なんだこの後味悪い感覚………な、何か言わなきゃ………。 「え、……えっと………あ、あの…シズクさん………ここはいったい何処です……か?」 とりあえずは確認…? からいこう……たぶん……聞いても碌な事は思いだせそうにないし……。 ぐきゅ~! そんな時である……唐突に相手のお腹が鳴る……。 「……おなかすいた…。」 予想だにしない事が起きたぞ………ってかコッチの質問無視ですかい??!! 「ごはん………まだかな……。」 相手は鳴った腹を片手で軽く抑え、扉にへと顔を向けながら呟いた。 「あ……あの……コッチのしつも……」 と思いきや今度は扉が開いて……。 「シズクぅ、ごはん出来たよぉ ……あら……。」 扉が開いて目に写ったのは、黒髪ショートで目の色はやや茶色、グレーのワンピースの上からフリルエプロンを着ており、片手にお玉を持った女性だ……。 「え……えっと……あ、あの…。」 「あぁー起きたんだ おはよぉーさん、よく眠れたかい?」 「ま、まぁ……それなり…ですかね?」 相手はニッカリとした表情でコッチに接する……相変わらず曖昧な返事となってしまい…。 「……メリル……ごはん…。」 「あぁ~、そうだったね… 下に用意してるから、ちょっと待っときな…。」 「うん………わかった…。」
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