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シズク頷いて立ち上がり この部屋から出た。自分と黒髪の女性はそれを見届け…。
黒髪の女性は再びコッチに顔を向けてこう言った…。
「そういや、名前言ってなかったね。
あたしは、メリル・ティーン よろしく!」
「え、あ……はい!
よろしくお願いします!!」
相手が軽い自己紹介するば、またニッコリとした表情でよろしくと言い、なんだか反射的に言ってしまった…。
「フフフ……そんな畏まらなくていいよ
色々といきなり過ぎて…困惑すると思うけど、安心して大丈夫だよ。」
「え、……はい…。」
何だかホッとした……あんな神妙な娘とずっと気まずいムードでいたら……おそらく絶対コッチが持たないと思う……少し肩の力が抜けた……。
「あ、そういえばココは…何処ですか…?」
ふと思えばズッと疑問に思っていた事だ……ココが何処なのかが解らない………それに……自分の正体が解らない……名前も……何もかも……。
だけど自分の事は後回しにし、まずはココがどういう場所なのか把握しておきたかった…。
それに、この人ならちゃんと応えてくれそう…。
「あぁー
ココは、スプルフ山脈の山に囲まれた、小さい村ユフェリア…。
あんまり知られてない田舎の中の田舎ってとこね…聞いた事はない?」
「い、いえ……聞いた事はない……たぶん…。」
「たぶん…?」
「あ、あのっ……いえ…なんかすいません…。」
「………ぷっくくく…
あなた面白いわね、いいわ ごはん出来てるから……食べながらユックリと話しましょ?」
「…は……はい…。」
やっぱり……知らない所だ………この家は、たぶんこのお二方の物であろうとは思う……。
でもなんか……自分の中の奥底で安堵感があった。
「じゃ、先に下に行ってるから
ごはんが冷めないウチに来てね。」
相手はそう言うと、この部屋をあとにし、下の階にへと向かった。
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