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「はぁ、にしても……なんで思い出せないだろう…。」
相手が行くのを笑顔で見届けて、しばらくすれば その笑顔は何処かにへと消えるように表情が変わる。
……名前………か……まぁいい。
はやいトコ、下の階にへと向かおう、止まりどまりの脚をやっとベッドから出し、足裏を床にへと着けた。
床は木の板で、縦向きにへと張り巡らされていた、足の裏にへと着けた感触は ややヒンヤリとしている。しかし触り心地は硬いが、どこと無くほんのりやわらかい感触もする。
そのまま立ち上がろうとするが、何か物に当たって 立ち上がるのと同時に物が床にへ落ち。
直ぐさま落ちた物に気付き ヤベッと、一瞬心の中で呟けば、しゃがんでソレを拾う。
「なんだコレ?」
……ソレは腕にはめ込めそうな物であった…。
金属で出来ており、なんかボロッちい……それに所々錆びていた。
………なんだよ……コレ…。
何故か、触り慣れた感覚があった。
今、ココで、初めて、その物を触ったと言うのに、そんな感覚があった。
そして、しばらくソレを色んな面々で持ち替えて観察していた。
これがあれば、何か解るはず、そんな事を思い込み観察した。
そして………。「なんだか…………コレ、わすれちゃいけない気がする…。」
わすれてはいけない?
何故?どのようにして? だけど、わすれちゃいけない……キッとそうだ…。
彼の見付けたのは……その物の一カ所に、文字が彫られていた。
それを見て、悟るかのように言う……自分でも解らない……そして彼の目から………一粒の涙が流れ……その持っている物に落ちた…。
そこに彫られていた文字には……一体なんの意味があるのだろうか…。
こう書かれていた…。
《イーサン・ブラフォード》と…。
第一章...END...
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