1章

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クラスの女子がこけた。 気付くと一人の女性が入ってきた。 「げ、関羽!!」 <スパーン> 出席簿を垂直に振り下ろした。 織村の頭に。 「誰が三國志の英雄だ、馬鹿者」 あれは、確かISの世界一の… 「諸君、私が織村千冬だ。君たち新人を一年で使い物になる操縦者に育てるのが仕事だ。 私の言うことはよく聴き、よく理解しろ。 出来ない者には出来るまで指導してやる。 逆らってもいいが、私の言うことは聞け。 いいな。」 まるで暴君だな。人気ないだr 「キャーーーーー!千冬様よ!」 「ずっとファンでした。」「私、お姉さまに憧れてこの学園に来たんです。北九州から。」 ……予想以上に人気のようだ。 「で、挨拶も満足にできないのか、おまえは。」 「いや、千冬姉、俺は」<スパーン> 再び出席簿が振り下ろされる。 「織村先生とよべ。」 「…はい、織村先生。」 なるほど。 先生と彼は、姉弟か。 「時間がないな。塩山、自己紹介をしろ。」 色々ととばして、つぎは俺? まぁいいか。 「はじめまして。俺は、塩山(しおやま)かいじ。一応、ISの使える二番目の男子だ。 ハッキリいって、ISへの勉強は、4月に始めたばかりなので、勉強不足だ。足引っ張るかもしれないが、よろしく。」 みんながシンとしている。 俺、なんか変なこと言ったかな? まあ良しとして、座る。 その後SHLが終わり、休み時間。 織村一夏が話しかけてきた。 「初めまして。俺は、織村一夏。同じISの使える男子としてよろしくな。気軽に一 夏って呼んでくれよ。」 「おう。俺のことはかいじでいいぞ。これからよろしくな。」 二人でしばし話をして、授業の仕度をしていたところ、俺がある人に後ろから抱きつかれた。 「かーいじ。」 「あれ、あずさ。同じクラスだったのか。」 こいつは石和あずさ。幼なじみだ。 石和家は家が隣だったので、小さい頃からよく遊んだものだ。 「うん。そうだよ。これからもよろしくね。」 「こちらこそよろしく。」 しばらく話しているうちに、チャイムが鳴った。 織村先生の授業らしい。
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