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そして時はすぎ昼。
このどうしようもない感じを、あの1位にぶつけよう。
そして耳元で。
「やぁ序列1位君。心臓の具合はどうだい?」
ボソッとつぶやくと、ものすごい形相で睨まれた。
そして
「ナナシ君、少し外で話そうか」
取り巻き達を置いて、俺達は屋上へと向かった。
----屋上----
「君は何者だい、ナナシ君?」
場合によってはやられそうな、勢いで迫られる。
「それよりも、まずお前が名乗ったほうがいいんじゃないか?」
あくまで冷静に、話すナナシ。
「そうだったね。俺はアル・クロームだ」
殺気を抑えないアルに若干イライラしながら、ナナシは話を続ける。
「人を見分けられないのによく1位が務まるな」
そう言いながら能面を出す。
「なっ!お前があの0位なのか!?失礼なことをした!申し訳ない」
頭を下げるアルに少し満足をするが、アルの腹を蹴りあげる。
「おい、俺の力を人にばらしやがって!俺はいろんな奴からおわれてんだぞ!」
うずくまるアルにこれまでの経緯を話す。
「くっ…しかしお前の力があれば魔力がない子や、貧相な子、病気な子を救えるんだぞ!」
立ち上がりつかみかかるアルの顔はまるで正義を当たり前だと思ってる顔だった。
「そんなことをしたらこの世界はどうなる?秩序がみだれるぞ?」
顔をしかめるアルに対して、ナナシはまだ続ける。
「それにだ、俺の力に依存するだろ?自分の持っている力には責任を持て」
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