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グラウンドの横にある正門から出ようとしたとき、足元を右から何かが横切った。 「ひ、ひゃぁ!」 間抜けな声を出しながら後ろにワンステップ。 今のは我ながら間抜けだ。 今日二度目の赤面をしつつ、辺りを見渡す。 そして、残念な事に男子が一人。 え、今の見てたかな? 恥ずかしい。 「あの……」 「へ?」 唐突に男子から私に声が投げ掛けられる。 心臓が飛び出すかと思った。 いつもは陽子がいるから男子から声を掛けられてもある程度平気だが、今日に限っていない。 涙が出そう。
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