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――45歳 春 想い出
「同窓会、楽しかったな」
「そうね、久しぶりにあんなに笑ったわ」
「この桜並木を、君と歩くのは久しぶりだ」
「そうね、……
幼い頃、この桜の下で交わした約束……覚えている?」
「覚えているよ」
「幼い約束だったけど、私は本気だったのよ?」
「そっか、」
「願っていれば叶うと、本気で信じてたの。ずっと同じ道を歩んで行くんだと、本当に信じてた。
ふふっ、可愛かったわね」
「………」
「どこで道が別れてしまったのかな、……」
「君は、……今、幸せなのか?」
「どうかな?
そんな事聞かないで、返事に困ってしまうから……」
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