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先輩は、私の家の斜め向かいに住む、一つ年上の幼なじみ。
私がまだ三歳だったころ。
この家に、越してきたばかりのころ。
仲良しのお友達なんかいなくって、お母さんと二人で、近くの公園でボール遊びをしていた。
お母さんが目を離した隙に私は、ボールを追いかけて、
道路に飛び出した。
「どいてどいてーっ!」
出会い頭に、三輪車に乗った男の子とぶつかった。
――――――――――――――――
私が目を覚ますと、そこは小さな病室だった。
軽い脳震盪と、打撲を負ったそうだ。
お母さんの涙をいっぱい溜めた顔と、バツが悪そうに立っている男の子が目に入った。
これが私と先輩の出会いであった…。
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