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大事をとって、三日間入院した後、退院した。
しばらくはお家で遊ぼうね、とお母さんに言われたけど、私は男の子がちょっと気になっていた。
もちろんこの頃はまだそんな感情は持ち合わせてはない。
そんなある日。
あの男の子親子がうちを訪れた。
「先日は、息子がお嬢さんにケガをさせてしまって…本当に申し訳ございませんでした…。ほらシュウ!あんたも謝りなさい!」
「…ゴメンナサぁイぃぃ」
「ちゃんと謝りなさい!」
「…まあまあ…大事に至らなかった訳ですし…あかりが飛び出したのをちゃんと見ておかなかった私がいけないんですよ。」
「本当に申し訳ございませんでした…。せめてものお詫びです。」
男の子のお母さんは、しばらくぺこぺこ頭を下げていた。
様子が気になって、ドアの隙間からそっと覗くと、男の子と目があってしまって、すぐ隠れちゃったけど、今でも忘れない。
あの時、幼いシュウ先輩は、何故か満面の笑みだった。
私はそれがとても恐くて、そのころからシュウ先輩にあうと逃げるように隠れてしまうようになった。
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