総受けってなに…

10/14
799人が本棚に入れています
本棚に追加
/103ページ
「て事で、準さんの束縛が無くなった所で…」 突然、カイトさんが僕の方へ振り向いて言った… 「君には、総受けが似合う!」 バンッ!と指を指されて、ビクッとなる… え?…そ…受…け? 何だそれ… 静かに首をひねると… 「バカか…和夫くんは、俺の嫁または奴隷だ。」 それを、準さんがフンと鼻で笑った… 「や、ちょっと待「んだとこら?まだ、和夫くんにプロポーズさえしてねぇ癖して大口叩いてんじゃねー。」」 僕は、何のことか聞こうとしたのに、それさえも叶わずに終わった… 未だに、カイトさんと中谷さんが準さんの胸倉を掴まんばかりにしている、そして、準さんは自信満々に二人を蔑む… …さっきの穏やかな雰囲気は、どこに飛んでいったんだ…? 「はあ、あんな奴らほっといて先に行っとこうか~」 アレン君の間延びした言葉遣いに僕は、密かに幸せを感じた… 「…そうですね。」 僕は、相当な泣き虫みたいだ… だって、小さな幸せに感動して視界が歪むから… 嬉しいのに、涙が止まらなかった… 「抜け駆けか。」 手の甲で涙を拭い、背後で聞こえた声の方へ向けば、また、準さんの嫉妬した顔… 準さんには悪いけど、準さんが嫉妬してくれてうれしい… 「あー!準が和夫くん泣かしたー!」 準さんに首を絞められていたアレン君が言った…
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!