序章

2/2
前へ
/6ページ
次へ
白いうさぎと、赤いうさぎが居ました。 二兎は深緑色の、うっそうとした森に、ただ二兎きりで暮らしていました。 食べ物が一つしか無いなら、二つに分けて食べ、 寒い夜には、互いに身を寄せ合って眠ります。 気まぐれなすずめは、気まぐれに飛んできては言いました。 「本当に君たちは仲が良いね。」 二兎は、大して異論は無かったので、その度に鷹揚に頷きました。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加