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といって釘を刺しておいた。
それでも亜美は茶化したくて仕方ないらしく
「嘘ばっかり! 本当は気づいているくせに。
誤魔化さなくたっていいじゃない! で、相手はどんな人!?」
などと聞いてくる亜美に私はやっぱりその手の話かと思い、ため息をついて
「言っておくけど、私に彼氏なんていないからそこのところは認識間違えないでね」
と釘を刺すように言った後にさらに言った。
だが亜夢の妹はどこまでしつこく探求してくるやつで、今回もたくさん質問してくる気満々の笑みで私
を見ていた。
それを見た私は
(うわぁ―――。 始まったよ。
こうなるとどこまでも探究してくるんだよな〓こいつ)
といった感じの視線を亜美に送ったが、亜美はそれを完全無視した。
そして最終的に私はその後いろいろと聞かれまくって文字通り質問攻めになってしまった。
質問攻めにあった私は自分のウィンドブレーカーを着ると、自分のウェストバッグをもって家から出た。
その日は朝からとてもいい天気で快晴だった。
亜夢は物置の鍵を持って物置に行くと、自分の自転車を出して、乗っていった。
現在時刻は大体午前8時45分。
亜夢は待ち合わせ場所の駅前の駐輪場に自転車を置くと、駅の中に入っていった。
駅構内の売店で雑誌を読んで時間つぶしをして、それから待ち合わせ場所へ向かった。
するとすでに数人の男女の同級生がいて私は最後の一人だった。
「亜夢! ずいぶんと遅いね。
最後の一人じゃない?」
一人の同級生がそう言って、ほかの数人も茶化そうとしたが
「一番最初に来たのが私よ。
それから駅構内の売店で立ち読みしてたからここにいなかったけどね」
と反論した。
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