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男は、ゴクリと喉を鳴らし赤子をそっと岩の上に置いた。
「お…おらを恨むでねぇぞ?おらは頼まれただけだっ。やらねぇと村八分にされっし、お前のような忌み子は村さ必要ねぇ!!」
ガタガタと震えながら、これで男は主人の言い付けを全うしたと安堵の息を漏らし、逃げるようにその場を離れた。
残るのは、角を折られた鬼の赤ん坊。
鬼は人間より産まれし呪われた忌み子。
朔の日に血に狂い、一族の血を啜るように呪詛をかけられた憐れな鬼。
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