1人が本棚に入れています
本棚に追加
『―――あはは…即答ですか…ん~と、ちゃんとやってるよ?
というか模範的な優等生って感じ?
相談も親身になって聞くし、気配り出来るし、統率力もあるしね♪
男子にも女子にもモテて、告白されて、毎回断ってるのにも関わらず、告白は後を絶たない。しかも、振られても慕われ続けてるしねぇ。』
半ば呆れ気味に香奈恵が答えると、
『そうですか…』
白夜は驚きつつも何か考える様に明後日の方向を見やる。
『―――』
『―――あっ、すみません。話を聞いといて考え事なんかして。』
『えっ!?べっ、別にだだだ大丈夫だから!?』
『??』
何故この先輩はこんな慌ててるのだろう。
まぁ、考えても分からない以上は深く聞くのは失礼だろうと白夜は話題を変える事にした。
『…そういえば香奈恵先輩?』
『っ!?な、何!?』
…流石にその恐い人に絡まれた反応のような態度は凹みますよ?と嘆くのは後にして話を進めよう。
『こんなに早く帰るという事は、今日は部活はやらなかったんですか?』
なるべく微笑みを絶やさぬように努力しながら聞いてみた。
『あ、あぁ…部活ね…部活は大会近いから調整で軽く流すだけだったから』
『なるほど、確か今度の大会で三年生は実質引退でしたっけ?』
『そうだよ♪
だから悔いの残らないように全試合全力で頑張るつもりだよ!』
香奈恵はグッと握り拳をする。
全試合全力なんか出してたら決勝に出れたとして、バテてないだろうか?などと野暮な事は言わない。
『頑張って下さい!
今回は応援に行けるので、しっかり応援しますね♪』
『ふぇ!?こっ、困るよ!!』
最初のコメントを投稿しよう!