1人が本棚に入れています
本棚に追加
『再建までは白夜君の説明通りですが、この洋上施設には幾つか問題点もあります。その問題点を四つ…鳳さん、述べてみて下さい』
『はい』
教師に指され席から立ち上がる少女、鳳 美鈴。
輝いて見える金髪ロングウェーブ、薔薇の形の髪飾りを後ろに付けてる。身長は天音と同じ位だが胸は女性らしさ全開。
大きさもさることながら形が良い。腰もくびれてて、ヒップも引き締まってるし、脚が長いモデル体系。
白夜の変態チックな観察はどうでもいいが、名前から解る通り、この鳳付属高校の創立者にして鳳区区長、鳳 轟衛門氏の一人娘にしてこのクラスの委員長、兼生徒会書記。容姿端麗、頭脳明晰、文武両道と火の打ち所はあるのだろうかと疑問に思う位完璧だ。
慕う生徒は少なくない。白夜も嫌いじゃない。
―――ないんだが…
『この施設は太平洋上に設立された事により、物資、他の国に行き来するのに輸送船か輸送機が必要であり、又輸送船は波の影響、輸送機だと天候による影響を受けやすいのが一つ問題です。
更に人が増えるため、常にプラントを増設しなければならない問題。
水を確保するための放射能除去装置の効率、
メンテナンス問題。
施設の老朽化、
潮風等による腐蝕、廃棄物処理問題があります』
鳳さんは答えると静かに着席する。
『はい結構です。今鳳さんが述べた四つが主な問題点に―――』
教師が授業に戻る。
その時、鳳さんが徐に白夜に視線を移し微笑んだ。
―――いや、表現に誤りがある。
微笑んだんじゃなくドヤ顔だ。
そう、鳳さんは模範的で容姿端麗で頭脳明晰で火の打ち所が無い美少女なのだが、何故だか白夜に対して対抗意識丸出しなのだ。
白夜は張り合うつもりなんて微塵も無いというのに。
『―――ハァ…』
腐れ縁に翻弄されるわ、委員長には敵対視されるわ…心の汗が出ちゃうそうな白夜くんでした。
最初のコメントを投稿しよう!