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第一話
―――いつからだろう―――
私は垂れ下がりそうになる腕
折れてしまいそうな膝に力を込め
微睡みそうな脳に警報を鳴らす
―――どうしてだろう―――
目の前にいるのは敵だ
後ろに鮮血に彩られ伏せるは敵だった者達だ
―――起源は忘れた―――
『罪深キモノヨ、最後ノ祈リハ済ンダカ?』
眼前の
こちらより何倍も体が大きい異形のモノが何か言っている
―――理由など分からない―――
『貴様こそ、滅ぶ前に残す言葉はあるか?』
私はそれに挑発で返す
―――だけど―――
『ッ!?我等ヲ滅セルツモリカ!?』
―――ただ一つ確かな事は―――
私は黙って不敵な笑みを内に隠し
眼前の死にゆくモノへ意識を集中させる
―――私は敵を殺すモノ也―――
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