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(くっ、このくそジジィ…アホ面しやがって)
「おーい、レヴァエル君。わしには心が読めるんだよー」
レヴァエルはそんな神の言葉を無視する。
そしてしばらく考え込むとレヴァエルが口を開いた
「ちなみに…罪天使は?」
レヴァエルのその言葉に空気が一気に張りつめた。
神がいつになく真面目な顔をする。
「それなんだが…」
しばしの沈黙――
「早く言えよ。言わないと俺も任務できねぇし」
神がしばらく俯く。
そして顔を上げてレヴァエルを見つめた。
そして――
「罪天使は……サマエルだ…」
「なっ!!」
サマエル――
レヴァエルの兄貴分的存在。
熾天使でかなり位の高い天使だ。
「サマエルが堕天使(だてんし)に成り下がってしまった…」
「う…嘘だ!!サマエルが堕天使に成り下がるわけない!!」
堕天使――
それは天界を裏切った天使の事。
「サマエルと魔界のサタンとの交流が発覚した。天界としては許される事ではない」
「サタンって…あのサタンか…?」
「あぁ…魔界の王、サタンだ」
「……っ!!!」
サタン――
魔界の王で、極悪非道の悪魔。
神と同等の力を持つ、最凶の悪魔である。
レヴァエルの顔はみるみる青くなっていった。
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