天からの送り者

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「なによ…」 凪は周りの社員達をギロッと睨んだ。 すると社員達は目線を反らし、何事もなかったように仕事についた。 「はぁ…とりあえずお昼にしましょ。何か食べないと午後から体持たないよ?」 「う~…」 「ほら、早く」 由美子は無理矢理凪を食堂へと連れて行った。 食堂に着いた二人はカレーを頼み、席につく。 席につくなり凪はため息をつき、そのまま机に顔を伏せた。 「いつまで落ち込んでんのよ」 「だって…」 「私思うんだけど別れて正解だったと思うよ?」 「なんで!?」 由美子の言葉に反応した凪は勢い良く伏せてた顔をあげる。 「なんで、て…えっとなんだっけ?凪の元彼の名前」 「太郎?」 「そうそう。てかまず、名前からしてどうかと思うけど…」 「名前はなんでもいいの!?太郎は顔もいいし性格もいい。最高の彼氏だったの!!」 「はぁ…気付いてなかったの?」 由美子がため息まじりにカレーを一口食べる。 「なにが!?」 凪は少し怒り気味だ。 「利用されてたのよ」 「利用?」 「そう。お人好しの凪に漬け込んでお金をいっぱい使わしてたの。あるでしょ?いっぱいお金を太郎君につぎ込んだ記憶が」 凪はしばらく考え込む。 そして―― 「あっ!!まだ太郎に30万円返して貰ってない!!」 「はぁ……」 由美子は深い深いため息をはいた。
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