弐ノ刻 烏と狼と魔法使いと

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やっと集まってそんなこんなで午前十時になった。 みんなで居間に集合するように指示した。簡単な会議のような物である。 皆が揃ってる事を確認して、優希は軽く咳払いした。 「えーと、こっちに来たからにはこっちのルールがある。分かるか?」 「まあ、少なくとも空は飛んじゃダメね。あと弾幕。」 と、霊夢は言う。 「うん。幻想郷の常識はこっちじゃ非常識。だから空飛ぶのも、弾幕打つのも、スペカも能力も禁止。こっちで過ごす上での最低限のルールだ。」 魔理沙はまるで嫌そうな目でみてきた。そんな目をされても困る。どうしようも無いので目を背ける。 「こっちは不自由だぜ…。」 「仕方ないじゃない。私だって上海をおおっぴらに動かせないんだから。お陰で首が痛いわ。」 「シャンハーイ…。」 アリスがため息を吐いた。よく見ると上海がアリスの頭にしがみついていた。確かに首痛めるだろうと優希は苦笑いをする。 と言うか持てばいいのに。 そんな事を思って居ると、レミリアは頬杖を突いて口を開いた。 「まあ、基本的に私は外出しないし、あまり関係ないわね。」 「何かするんなら騒動にならない程度でな。この辺で吸血鬼が出たなんて言われたら匿いようがないし。」 優希の本音である。どんな世界でも警察は面倒くさい。警察の方達は自分達の安全の為にやってるから文句は言えないのだが。 「私は取材したいのですけど。」 文がカメラを持って言った。こんな時でも取材とは、文らしいが呑気だと思う。 「あまり盗撮とかすんなよ。変なもん取れば警察ものだ。」 「警察?」 「ああ。そっちじゃ改方か。ぶっちゃけ閻魔様みたく説教好きだからな。」 「うっ…じゃあ、しばらくは優希さんに付いて行きますよ。」 苦笑いをしながら文は肩をすくめる。
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