弐ノ刻 烏と狼と魔法使いと

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「後はこれを取って…。」 アリスのカチューシャを取って、野球帽子を被せる。ちなみに西武だ。 咲夜はリボン外して三つ編みを解き、フォックスの黒のキャップ。 「おっ、なかなか。」 質素な格好だが二人にはちょうどいい。 「うう、なんか違和感があるわ…。」 「そうね。ぶかぶかだし。」 二人はあまり気に入らない様子だが、似合って居る。二人とも本当にどこかに居そうな青年だ。 着替えが終わり、居間に戻った。優希が先に居間に戻ると二人も付いて来るように入ってくる。 二人とも恥ずかしそうに。 居間にいた全員、揃って首を傾げた。 「「「「「誰?」」」」」 予想通りの反応だ。 「咲夜さんとアリスだ。」 優希がそう言うと、二人とも帽子を取って見せた。 「全く分からなかったぜ…。」 魔理沙は苦笑いしながら言う。周りの反応もそんな感じだ。 「お嬢様、どうでしょうか?」 「似合ってるわ。従者ってよりお兄様って感じね。」 フフっと笑いかけると、咲夜の鼻から忠誠心が流れた。 「お、お兄、お兄さ…ぶはっ!」 「わわわ、咲夜!ティッシュ!誰かティッシュ!!」 一部支障があったが、いい具合に準備が整った。そんな所で優希たちはワゴン車に乗り込む。 車種は皆様のご想像にお任せします。
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