参ノ刻 藤原妹紅と上白沢慧音

3/8
前へ
/69ページ
次へ
ー現代、車中ー 『うん、分かったよ。任せなさい。』 「助かるよ、星野さん。」 『いんやー、君と私の仲じゃないか。ただ、いきなりだったから困ったけど。』 「はは、すんません。じゃ、あと十分ぐらいで着きます。」 『はいはーい。了解、りょーかい。じゃあ車は第二駐車場に停めてよ。第一は工場中だから。』 「へーい。じゃ、また後で。」 優希は携帯電話の通話を切った。それをたたんで霊夢に指示をする。 「えっと、ここ左。」 車は左に旋回し、細道に入った。ここを抜けて、大通りに出ればすぐである。 ーある服屋のレジー 「はいはーい。了解、りょーかい。じゃあ店の裏に車停めてよ。」 返事を聞いてから電源ボタンをおす。通話は切られて電話独特の通話終了音が鳴った。 彼女は携帯電話を畳むと、軽く伸びをする。 「村瀬くん、ちょっとVIP入るから一階は頼むわね。」 「はい。」 村瀬と呼ばれた男性は頷いて返答した。 全くの無表情で愛想はない。いわゆる無愛想という奴だが、クールで丁寧な言葉使いと立ち振る舞いにより、客からの苦情は無い。 彼女は村瀬に手を振ると"関係者以外立ち入り禁止"の扉を開き、裏通路に出る。 どんな服が良いか検討し始める。 考えながら歩いて居た。すると、急にドサドサっと何かが落ちる音が足下で聞こえた。 ゆっくり足下を見ると二人の少女が倒れていた。 落ちた衝撃か何かで二人とも気絶しているが、彼女としてはそれどころではない。 「けーねともこたんが…inしてきたわ…。」 目をグルグル回して、気絶してる二人は彼女が好きなキャラ。勿論、興奮は隠せない。 「はっ!いけないいけない…とりあえず看病を…。」 ふと我に帰った彼女は二人を担ぎ上げ、スタッフルームに連れて行った。
/69ページ

最初のコメントを投稿しよう!

57人が本棚に入れています
本棚に追加