参ノ刻 藤原妹紅と上白沢慧音

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皆がいなくなり、優希と慧音、妹紅が衣装室に残っていた。 ちなみに慧音は黒のチョッキのような物にグレーのアンダー。同色のロングスカートに同色のヒールの低いレザーのロングブーツ。 妹紅は黒のキャップを後ろにかぶり、首下ユルユルな白いTシャツ。茶色の皮ジャン、濃い色のダメージジーンズ、それと黒のショートブーツだ。 どちらかと言えば安全靴にも優希には見えたりする。 「…あー、えっと…。伊吹 優希だ。」 「…私は上白沢 慧音。こっちが藤原 妹紅。よろしく。」 慧音が手を差し出したので優希は握り返す。お互い近くのソファーに向かい会って座った。 「ところでここはどこなんだ?星野 恵とかいう人間は外の世界だとか…。」 「ああ、うん。ここは外の世界。」 優希はさっきの"文々。新聞"を机から取り出して、慧音に渡した。慧音はザッと広げ、目を走らせる。 「…理解した。」 慧音は新聞を閉じて、優希に手渡した。 「あのスキマが風邪を引いたとは新聞で知っていたが、まさかこんな事になるとは…。」 「まあ、しばらくは星野さんが面倒見てくれるらしいし…ってか、手放す気が無いし…。」 「いやいや…無理だ。私は兎も角…見ろ、妹紅が彼女の名前を聞いただけで震えてる。」 「だって…能力使ってないって言っても、私が力で押し切られたんだぞ…?」 「分かる…分かるぞ、妹紅…。」 二人が泣いていた。二人ともこんなキャラだっただろうか。いや、どう考えたって恵のせいだ。 「大丈夫だって。星野さん、あんなんだけど面倒見はいいから。」 おそらく、この言葉はフォローになってないだろう。
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